不動産営業マンの1日の仕事の全貌

不動産屋さんって暇そうだな~って思った事ありませんか?

家なんて、そんな毎日売れないだろうし、毎日なにしてるんだろうって思いますよね。

でも、不動産営業マンはブラックって言うし、そんなにすることもなさそうなのに、どこがブラックなんだろうって疑問を持っている方も多いと思います。

また、転職を考えられている方で不動産の求人はとても多いですし、その給料にはすこし心を奪われることもあるかもしれません。

でも、世の中の不動産営業マンが一体どんなことをしているかを記した明確な情報ってないですよね。

そんな、不動産の営業マンってなにをしてるんだ?と興味を持っている人から、不動産の営業マンに転職を考えられている人まで。

不動産の営業マンの一日の仕事の全貌を書いていきたいと思います!

これから書いていくのは、不動産の王道の仲介営業職の業務になります。

また、売買に特化して書いていきますので、賃貸とはまた業務内容が違うことがあるのでご注意ください。

まず、不動産の営業マンの仕事の中には大きく分けて3つの業務があります。

  • 4つの基本行動
  • 売上に直結する行動
  • 不動産営業の事務関連

この、3つの業務をバランスよく一日の中でスケジュールして日々過ごしていくというのが不動産営業マンのスタイルです。

基本的に一日のスケジュールは自分でたてるのが一般的で、よっぽどの鬼軍曹みたいな上司ではないかぎり、自分でスケジュールを立てることになります。

鬼軍曹みたいな上司にあたると悲惨です。

報・連・相という名の束縛に始まり、携帯にアプリにGPSの居場所がわかるアプリをインストールされ、1分1秒の行動を監視されます。

普通は、営業マン一人一人が、その日のスケジュールを自分でたてます。

一人一人のするべきことの優先度が違いますのでスケジュールは営業マンによって様々です。

スケジュールの組み方がうまい人は時間を有効に活用しますので当然結果がでやすいですし、スケジュールの取り方が下手な人は結果が出にくい世界でもあります。

これは、どの世界でも共通ですね。

そして、不動産営業マンの営業活動は基本的に車移動になります。

なので、サボろうと思ったら割といつでもサボれるようになっており。

コンビニで、シート倒して寝ているサラリーマンをたまに見かけると思いますが、不動産営業マンの可能性が高いです。

パチンコが好きな営業マンは営業時間パチンコに行っている人もいますし。

カフェでお茶をしている営業マンもいるでしょう。

漫画喫茶で、休憩する営業マンもいますし、サボり方は多種多様です。

しかし、サボるにもバランスが大事で。

サボりすぎれば当然、売上はあがりませんから給料を持って帰れませんので、できる不動産営業マンは適度にサボることが上手だったりします。

そんな不思議な仕事の「不動産営業マン」ですが、3つの業務を深堀していきます。

4つの基本行動

4つの基本行動

4つの基本行動が不動産営業マンの基礎の仕事になります。

新人はまず、この4つの基本行動から叩き込まれ、お客さんをもらえないうちは、ひたすら基本行動の往復の毎日です。

残念ながら、4つの基本行動は売り上げに直結するものではありません。

どちらかというと、売り上げをあげるための補助的な役割と思ってもらえるとわかりやすいかもしれません。

ベテランでお客さんをもらえるようになればなるほど、この4つの基本行動はおろそかになりかちです。

しかし、4つの基本行動をおろそかにしてしまうと、売り上げは必ず伸び悩むという変なジンクスもあり、ベテランであっても時間を見つけて4つの基本行動をしている人が長く売れ続けているイメージがあります。

では、4つの基本行動の内容を見ていきましょう。

  • 物確
  • 物調
  • 追客
  • 手配り

1. 物確

こちらの業務は不動産営業マンの基本中の基本となります。

物件確認、略して物確です。

読んで字のごとく、物件を確認する作業です。

実際に、物件まで足を運んで実物を自分の目で確かめることです。

新規物件を物確することもあるでしょうし。

案内予定の物件を物確することもあるでしょうし。

価格の査定を依頼された物件を物確することもあるでしょう。

基本的に、鍵は現地に置いていないことが多く、室内まで見ることはできませんので外見を確認するといった感じです。

そして、周辺にも目を配り物件のいいところと悪いところを自分なりに考えて、お客さんを想定し、どういった提案をするのかを考えてイメージトレーニングをします。

また、エリアを把握するためにも物確は有効で、そのエリアの相場を把握したりすることにも役に立ったりする基本行動です。

物確は車で、物件を見て回ります。

運転が下手な人は、細い道の物件を見に行くときによくぶつけますので慎重な運転が必要です。

新規物件を物確する場合は、ついでにホームページに掲載するようの写真の撮影もお願いされることがあります。

2. 物調

不動産営業マンは基本的に地域密着となりますので、そのエリアの他社の不動産業者と仲良くなっているほうが得になります。

大手不動産会社は、あまり取り繕ってくれませんが、小さい不動産屋さんとかであれば、話を聞いてくれたりします。

社長が一人でやっているような、昔からある自宅と事務所が一体となっているような不動産屋さんってたまに見ますよね?

ああいうところの社長と仲良くなっておけば、ものすごく得です。

物調とは、物件調達の略になりますので、そういった他社の不動産業者から物件を調達してくる業務のことを指します。

先ほど、小さい不動産屋さんの社長と仲良くなっておくのが得だと話ましたが、小さい不動産屋さんは、地域に長くあるため、横のつながりで、良い物件を持っている可能性があります。

そのいい物件を、売らせてもらえるように行動することを物調と言います。

具体的に何をするかと言うと、事務所に顔をだしてお茶でもいただきながら世間話をしたりすることが主な業務になります。

夜、飲みに行ったりするのも物調の業務の一環です。

人付き合いがうまいひとは、横のつながりだけで売上を上げている人もいるくらいですから、不動産業界は横のつながりがとっても大切です。

3. 追客

追客とは、お客さんを追うことを言います。

不動産屋に問い合わせをした時、必ずといっていいほど電話番号を聞かれると思います。

担当者が、そこにいたとしても。

「担当者不在でして、折り返しご連絡させていただきます。」となります。

これは、問い合わせしてきた人の電話番号を手に入れるためのテクニックです。

じゃあ、その電話番号を何に使うかというと、この追客です。

問い合わせてくるということは、不動産に何かしらの興味をもっている、いわゆる見込み客なので、電話で営業をします。

「先日は、お問い合わせありがとうございました。物件探しは最近いかがですか?」というような電話をかけてコミュニケーションをはかります。

ほとんどの人は迷惑だというのですが、たまに「実は、真剣に探し出そうと思っていて」という話に発展しアポイントを取れることがあるのです。

不動産業者には、電話番号と名前の載ったリストが必ずあり、新人はそれをもとに追客を行い、電話営業の練習をしたりもします。

不動産屋に一度電話番号を教えたら、「しつこく電話がかかってくる」の正体は、この追客なのです。

基本行動なので、許してあげてください笑

4. 手配り

手配りとは、チラシ配りのことです。

地域によって、宅配と言ったり、手撒きと言ったりします。

不動産屋とチラシは切っても切れない縁があります。

新聞広告のチラシこそ、反響はめっきり減りましたが、手配りチラシはいまだにある程度反響があります。

手配りチラシなので、直接営業マンがマンションや一戸建てにめがけてポストに投函します。

チラシには2種類あって、物件情報が載っているチラシと、売り物件求むのチラシです。

分譲マンションに住んでいる人は、「売り物件求むチラシ」がよく入っていると思います。

そこに必ずといっていいほど記載されているのが「このマンション限定で探しているお客様がいますので、売却をお考えのお客様はご一報ください」ですが。

これ、ほとんど嘘ですからね笑

お客さんを集めるための、仕掛けです。

この手配りチラシは、基本的に業務中に行うことは少なく、管理人がいなくなる、業務終了後に行います。

なので、正式には残業なのですが。

残業にはなりません。

会社は閉まっていますから、その後勝手に営業マンが行っている、いわば自主練のようなものだという処理がなされます。

枚数ですが一日、1,000~2,000枚を配るのが一般的です。

20時に会社が閉まっても、早い人で21時半くらい、遅い人だと23時くらいまでかかると思うので、帰宅できる時間は0時近くなってしまいます。

売上に直結する行動

売上に直結する行動

今までは、売り上げに直結しない基本行動について、ご紹介してきましたが、いよいよ売上を上げるための、売上に直結する行動について解説していきます。

売上に直結する行動は、不動産の業務の中で2種類しかありません。

  • 案内
  • 査定

では、ひとつずつ深堀していきましょう。

案内

不動産営業マンの花形業務です。

問い合わせのあったお客様を現地に連れていき、物件の室内を一緒にみるという業務になります。

当然、気に入ってくれればその流れで申し込みまでいきます。

申し込みまでいけば、契約までもよほどのことがない限りいきます。

契約が終われば、それは自分の売り上げになりますので会社に利益として残せます。

一口に案内といっても、方法は様々です。

問い合わせのあった一件だけを見せるスタイルか。

問い合わせのなかった物件まで比較検討してもらえるように用意するスタイルか。

そして、気に入る物件がなかったらお客さんを返さずに事務所に戻って一日中連れまわして、疲れさせて契約をとる凄腕営業マンもいますし。

逆にスマートに、気に入った物件がなかったら、簡単に帰らす営業マンまで、案内の仕方は人それぞれです。

また、不動産屋の案内にはセオリーがあります。

問い合わせ物件を目立たせるようにする工夫や、問い合わせ物件なんて実は存在していなくて、その他の物件を紹介する手法まで存在します。

そのあたりの詳しい解説は以下の記事に詳しく書いておりますので、ご興味ありましたらご覧ください。

査定

査定とは、物件の査定です。

「売りたい」と考えているお客さんは、自分の家の価値がどの程度のものか知りたいのです。

そういう場合に、不動産屋に頼んで家の査定をしてもらいますよね。

それを「査定」と言います。

実際にお客様のお家を見させていただき、膝を突き合わせてその場で値段を提示するのが、基本的な業務になります。

この「査定」ですが、一般的にお客さんはとりあえず値段を聞くだけと軽い気持ちで依頼している場合が多いのですが、営業マンはめちゃくちゃ本気で、この「査定」に挑みます。

営業マンは、査定をしたその日のうちに「媒介契約」という売り依頼をとることが目標です。

「媒介契約」で詳しく知りたい場合は、以下の記事を読んでから、読み進めてもらえるとわかりやすいと思います。

媒介契約=商品なわけですから、商品は売れば売上になりますよね。

でも、媒介契約とっただけでは、売れるかどうかわからないから、売り上げには直結しないんじゃ?と思った人もいますよね。

実は、媒介契約をとっただけで売上に直結するケースはあるのです。

媒介契約を取った金額によっては、お客さんなんてすぐに見つかるからなんですね。

例えば、相場1,000万円の物件で500万円で媒介契約を取ることができれば、誰でも買いますよね?

もしかしたら、自社で買取という選択にもなるかもしれません。

自社で買い取ることができて、買取転売が決まれば仲介手数料なんて比にならないくらいの売上を得ることができます。

少し、計算してみます。

仲介手数料は上限が決まっており、販売価格の3%+6万円×消費税が上限です。

なので、仮に500万円の物件を仲介したとして226,800円が仲介手数料になります。

買主を自分で見つけて「両手取引」をしても453,600円の売り上げになります。

では、買取の場合だとどうでしょうか。

相場1,000万円の物件を500万円で仕入れることができれば、単純計算で500万円の売り上げを計上することができます。

全然違うでしょう。

このように、査定は無限の可能性を秘めているのです。

相場1,000万円でも、お客さんが500万円でいいといえば、それで成立してしまうのが不動産なのでおもしろいし、夢がありますよね。

「査定」を制するものが不動産を制するとも言われていますので、安定的に売り上げをあげている人は、「買い客」よりも「売り客」に強いケースが多いのです。

不動産営業の事務関連

不動産営業の事務関連

不動産営業マンの仕事は、売上を上げるだけが仕事ではありません。

様々な事務作業もすべて自分でしないといけません。

暇そうに見えて、割とすることがたくさんあります。

主な事務関連の仕事は、以下の3つです。

  • 役所調査
  • 現地調査
  • 重説・契約書作成

では、ひとつずつ解説していきます。

役所調査

不動産は、大きな金額が動くのでトラブルを一番気にしないといけません。

自分が紹介する物件であったり。

自分が査定する物件であったり。

お客さんが契約する物件であったりは、必ず市区町村を管轄する役所にいき、当該不動産のことを調べます。

主に調べることは

  • 再建築ができるか
  • 都市計画道路が通っていないか(将来立ち退きになる可能性がある為)
  • 埋蔵文化財はあるかどうか
  • 公共下水がきちんときているか
  • 建築確認をきちんと取った建物か
  • 完了検査を受けているか

これらは、ひとつでも間違った情報を伝えてしまうと大きなトラブルの原因になりますので注意が必要です。

なので、売上をあげるオフェンス面だけでなく、こういうディフェンス面も不動産の営業マンには必要不可欠なのです。

現地調査

こちらも、ディフェンス面の仕事なのですが現地にはトラブルのもととなるエッセンスがたくさんあるので、自分が手掛けている物件の現地はくまなく調査します。

屋根が相手の敷地に出ていないか。

もし出ていたら、越境と言って屋根を削るか、隣の人に許可をもらわなければいけません。

配管の越境はないか。

実際に家の中の水を流してみて、公共下水に流れる道筋を現地で確認します。

もし、隣の家を経由して公共下水まで流れていたりすると、莫大な費用がかかり、トラブルのもとになります。

その他にもいろいろあります。

きちんと土地の大きさが謄本どおりか測ったり、境界がどこか見たり。

けっこう時間かかります。

めんどくさい、泥臭い作業ですが、不動産業界はクレーム産業なので、すぐにクレームやトラブルになります。

クレームやトラブルになると、売上を上げるための前向きな仕事ができなくなりますので、未来の自分がトラブルに合わない為に釘を打っておく作業ですね。

重説・契約書作成

申し込みをもらって、話をすすめる契約予定客ができた場合に、必要になる事務作業です。

重要事項説明書という、購入する不動産の説明書を不動産屋が作成します。

この説明書は法的効力も強く、ここに書いていることと事実が違った場合、作成した不動産業社は即効で損害賠償命令が下ります。

なので、慎重に作成しなくてはいけません。

しかし、お客さんの気持ちの変わらないうちに契約をしてしまいたいという思いもあるため、慎重かつ迅速さが求められます。

重要事項説明書で記載する内容は

  • 役所調査
  • 現地調査
  • 法務局調査
  • 水道局調査

によって、情報を入手して、お客さんにわかりやすいように文章に落とし込んでいきます。

慣れれば簡単ですが、慣れないうちはけっこう重労働です。

まとめ

以上が不動産営業マンの仕事の全貌でした。

暇そうに見えて、けっこうすることはたくさんあるのです。

紹介していて気づいたのですが、どれも自分次第というところが強いにも不動産営業マンの特徴でしょう。

「物確行ってきます。」と事務所を出れば本当に物確に行っているかどうかなんて上司にはわかりっこないですからサボろうがなにしようがわからないわけです。

しかし、そこでサボらず、愚直に業務をこなしている人が結果がでていたように思います。

たまに、毎日遊んでいるけど、売上めちゃくちゃあげているスーパーマンみたいな人もいましたが、その人は天才なんでしょう。

今回の記事はここまで。

長い文章でしたが、最後まで読んでいただきありがとうございました。