不動産業界の闇の慣習「囲い込み」【専任媒介を斬る!】

不動産業界は閉鎖的です。

今回も、その閉鎖的な不動産業界の闇について暴露していこうと思います。

前回の闇は、「個人バック」という、不動産業界ならではの裏金について暴露しました。
気になる方は、下記より詳細を読むことができます。

今回は、これから売却を考えられている人向けの不動産業界の闇の慣習になります。

この闇の慣習のせいで、売主さんが不動産を高く売れる可能性をなくすことにもなりかねませんので、しっかりとした対策が必要です。

記事の最後には、対処法も書いていますので、これから売却を考えられている方は必見です。

不動産の売却方法には、3種類の方法があります。

  • 仲介
  • 買取
  • 個人間売買

この中で、不動産を売りたい人の6割くらいが選ぶのが「仲介」です。

不動産屋に、あいだに入ってもらって買い手を探す売却方法なのですが、この「仲介」を選んだ際に、今回、ご紹介する、不動産の闇の慣習は起きてしまいます。

不動産の売却方法に知りたい方は、こちらの記事を読んでから読み進めてもらえれば、より理解が深まると思います。

では、まいりましょう。

3つの媒介契約

3つの媒介契約

不動産の売却方法で「仲介」を選んだ際に、売主さんは契約形態の選択をすることになります。

それを「媒介契約」と言います。

媒介契約には3つの種類があり、それぞれの特徴があり、この中から売主さんは選ぶことになります。

  • 専属専任媒介契約
  • 専任媒介契約
  • 一般媒介契約

1.専属専任媒介契約

専属専任媒介契約

専属専任媒介契約とは、依頼のできる不動産業者は1社だけ。
そして自己発見ができないという特徴があります。

依頼できる不動産屋は1社に限定され、他の不動産屋に重ねて依頼すると違約金が発生することが専属専任媒介契約の契約書には書かれています。

しかし、一度専属専任媒介契約で契約すると一生その不動産屋に依頼し続けないのかというと、そうではなく。

期間は、最長で3カ月になっており。
売主のほうで、期間は決めることができます。

期間を決めれば、その期間中は基本どんなことがあっても、他社に重ねてお願いすることはできません。

売主からすれば、「家を高く売却」することが最終目標なので、より多くの買いたいと思っている見込み客にアプローチできたほうがいいわけです。

それなのに、一社だけとはお客さんを探す間口が狭くなるようにも思えると思います。

それを解決する措置として、専属専任媒介契約で依頼を受けた不動産屋は、5営業日以内に「レインズ」に依頼された物件情報を登録する義務があります。

「レインズ」とは、簡単に言うと、不動産屋さんしか見れないクローズドな物件情報サイトと思っていただいていいと思います。

全国の不動産屋は、そのレインズに掲載されている物件であれば、どの物件を売ってもいいことになっています。

なので、その物件を販売することができるのは一社に限定されず、全国の不動産屋が販売できるようになります。

2.専任媒介契約

専任媒介契約

専任媒介契約とは、先ほど解説した専属専任媒介契約とほぼ同じ契約形態になります。

頼める不動産会社は1社に限定され、重ねて他の不動産会社に頼むことはできません。

依頼を受けて、5営業日以内に「レインズ」に登録することも変わりはありません。

専属専任媒介契約との唯一の違いは、「自己発見」ができることです。

例えば、親せきで買いたい人がでてきた場合や、友人で買いたい人がでてくるような、自分でお客さんを見つけてこれた場合は、依頼している不動産屋を通さずとも取引をすることができます。

逆にいうと、専属専任媒介契約は、自分で見つけてきたお客さんであっても不動産屋を通さないといけない、縛りがキツい契約形態ともいうことができます。

3.一般媒介契約

一般媒介契約

一般媒介契約とは、どこの不動産屋に頼んでもいいし、何社に重ねて依頼しても、問題がありません。

また、自己発見もできますし、一番縛りの無い自由な契約形態と言うことができます。

不動産業界の闇の慣習「囲い込み」

不動産業界の闇の慣習「囲い込み」

では、今の媒介契約の3種類の解説を読んでみて売る立場として、どの契約形態を選ぶのがメリットが多そうでしょうか?

まだ、不動産会社とお話をしたことのない、売却を検討されている方や、読み物として、この記事を読んでいただいている方の大半は、「一般媒介」がいいと思うのではないでしょうか。

余計な縛りもないし、多くの不動産屋に頼んでほうが早く売却ができそうだしと考えるのが普通ですよね。

この記事を見たらそう感じるでしょう、しかし不動産の売却の現場では「専任媒介契約」が市場の7割~8割を占めます。

この数字は、何を隠そう不動産の営業努力によるものです。

不動産屋からすると、「専任媒介」もしくは「専属専任媒介契約」で依頼を受けたいのは当然です。

不動産の仲介は、成功報酬になります。

不動産を売却できて、はじめて仲介手数料としての報酬をもらうことができるのです、売れなければ意味がありません。

逆にいうと、他社と競合して先に販売されれば、売るために費やした広告費などはすべて無駄になってしまいます。

どのビジネスでもそうですが、競合はいないに越したことはありません。

この「専任媒介契約」や「専属専任媒介契約」で受けることができれば、合法に最長3カ月間の間は独占して物件を販売する権利を取れるので、不動産屋は媒介契約を取るときは必ず「専任媒介契約」と「専属専任媒介契約」を進めていきます。

営業方法については長くなるので、割愛しますが。
3つの媒介契約で「専任媒介契約」や「専属専任媒介契約」を選びたくなるトーク術もあります。

さて、だいたい媒介契約について理解していただいたと思うので、不動産業界の闇の慣習「囲い込み」について解説していきます。

同じ仕事なら「両手」がいい

不動産業界の専門用語で「両手」と「片手」という言葉があります。

例えば、専任媒介契約や専属専任媒介契約で依頼された物件を自社で買い手をつけることができて売買を成立させることができれば、売主からも仲介手数料をもらうことができ、さらに買主からも仲介手数料をもらうことができるのです。

これを「両手」といいます。

では、「片手」とは、専任媒介契約や専属専任媒介契約で受けて、「レインズ」に登録をして、レインズから、他の不動産業者が買い手を見つけてきた場合。

この場合は、依頼されている不動産業者は売主から仲介手数料をもらいます。

そして、レインズを見て、お客さんをつけた不動産業者は買主から仲介手数料をもらいます。

これを「片手」と言います。

同じ取引、同じ仕事量でも「両手」ならば報酬は2倍に跳ね上がります。

例えば、3,000万円の物件であれば、100万円くらいの仲介手数料になるのですが、「片手」なら100万円だけですが、「両手」なら200万円となり、同じ労力、同じコストなら当然、「両手」のほうがいいですよね。

営業努力で「両手」で取引をすることができれば、素晴らしいでしょう。

しかし、営業努力以外に「両手」にする方法が、不動産業者の闇の慣習として根深く残っています。

それが…「囲い込み」です。

「囲い込み」の手口

どこの不動産業者も当然、「両手」で取引がしたわけです。

一つの物件を売っただけなのに、2つ売ったような売上が見込めるからですね。

では、「両手」ではなく、「片手」になる手段をシャットダウンすれば「両手」で取引をすることができます。

では、「片手」になる手段とはなんでしょう。

「レインズ」で他業者からお客さんを紹介したい旨の問い合わせです。

我々不動産業界は、物件が売り出し中か売れていないかをレインズをみて、担当業者に問い合わせるわけです。

「お世話になっております。○○不動産です。○○物件まだ空いていますか?」

「そちらの物件、商談中なんです。」

とか

「そちらの物件、案内することができないんです」

とか

「あ~、ちょっと売主さんの要望で今ストップしてるんです」

とか言われる事があるんですね。

これ、もちろん本当なら仕方ないんですけど。
嘘の場合があるんです。

それが、まさしく囲い込みなんです。

自社で、お客さんを見つけて「両手」で取り引きをしたいがために、他者の不動産に客付けを行わせないように嘘をついて物件を「囲い込む」のです。

このデータを見ていただきたいのです。

不動産会社大手の平均手数料率です。データは2013年のものですが2019年もたいして変わっていません。

注目すべきは、平均手数料率です。

ツートップの平均手数料率は約5.3%になっています。

仲介手数料の上限は3%なのに、平均手数料率が5.3%なのは、どういうことかというと、ほとんどの取引が「両手」であることを表しています。

営業努力だけで、ここまでの数字をはじき出せることができるのでしょうか?

できるわけがないのです。

では、なぜできるか?物件を囲いこんでいるからなんですね。

実は、この物件の囲い込み問題は一度、ニュースになったことがあります。

それが、こちらのニュースです。

大手不動産が不正行為か流出する“爆弾データ”の衝撃

一時、話題になって業界に衝撃が走りましたが、一瞬で火は消されました。

財閥系の力なのでしょうか。

では、この囲い込みが行われて損をするのは一体誰なのか。

売主さんなんです。

売れる機会を損失する「囲い込み」

売主さんは、不動産を売りたいわけです。

そして、信頼して不動産会社に任せるわけですよね。

当然、真っ当に営業活動が行われていることなんて疑うわけがありません。

専属専任媒介契約や専任媒介契約にしたのは、担当の営業マンが信頼できそうだったからという理由もあるでしょうし、一社にお願いするけど、「レインズ」にも載せてくれるし、お客さんはいろいろなところから来てくれるんだなという安心感もあったかもしれません。

しかし、裏では「囲い込み」が行われていたとしたら売主さんは、シンプルに売れる機会を損失することになります。

「レインズ」に問い合わせてくる別業者は条件に合いそうなお客さんがいるから問い合わせてくるわけですよね。

そこで、「商談中」とか「案内できません」という答えだと、その業者はその物件をお客さんに紹介しませんから、自分の物件で決めてくれたかもしれないのに、買主の選ぶフィールドにすら登れないので、売れるわけがありません。

なんの為?

「両手」取引がしたいからですよね。

ただそれだけ。売主さんの利益なんて考えていないんです。

いつ売れようが、「仲介」は不動産屋に在庫があるわけではありませんよね?

管理するのにコストも別にかかりませんし、不動産なので場所も必要ありません。

人のものを売っているという商売なので、「いつ売れるか?」や「高く売れるか?」よりも両手で取引できることしか考えていないんです。

これが、不動産業界の闇の慣習「囲い込み」です。

「囲い込み」に合わない為の対処法

「囲い込み」に合わない為の対処法

媒介契約をする前に、たくさんの不動産業者に話を聞く

売却をすると決めて、媒介契約を任せる前にたくさんの不動産業者にデータとして残しておくということは、対処法としてすごく有効です。

売る前に、不動産の査定をそのエリアでも力のある5社くらいに査定してもらっておけば、どこかに売却を任せる人というデータが残ります。

仮に、その中から一社に決めて専任媒介契約や専属専任媒介契約でお願いしたとしても、レインズにはその物件が掲載されます。

レインズは、どの不動産屋も基本的に毎朝チェックしますから、その物件がでていたら「あ、この前うちでも査定した物件だ」となるわけです。

当然、レインズ物件はお客さんに紹介できる商品になるわけですから、物件があるかどうかは、週に一度くらいは確認するわけですね。

そんな中、売り出し開口一番から「商談中」だったり「案内できません」とか言われると、当然違和感を感じるわけです。

すると、囲い込みをしている業者なんか辞めて、うちに任せてくださいという目論見もこめて、同じ時期に査定した不動産業者が教えてくれることが結構あります。

私自身も、これで何度も「囲い込み」を暴いて、乗り換えて任せてもらったことがあります。

なので、査定を数社にしてもらうことは、金額を知るという面でももちろんですが、「囲い込み」を防げる予防策にもなります。

査定を数社にしてもらうのは、不動産一括査定サービスが便利です。

日本一の不動産一括査定サービスをシェアしておきます。

リビンマッチ

そもそも一般媒介にする

専任媒介契約や専属専任媒介契約で契約するメリットについて、不動産会社から言われますが、結局一般媒介でもメリットがあったりします。

「囲い込み」の危険性があるのなら、初めから危ない橋はわたらず一般媒介で、お願いするという手も有効だと思います。

まとめ

いかがでしょうか。

現場経験でお話させていただくと、割と、平気で「囲い込み」は行われています。

驚きますよね。

不動産会社の利益のため、売主さんが泣きを見るのはよくありません。

そもそも、囲い込みをされていることすら売主さんはわからないので、しらずしらずのうちに売却に機会損失をしてしまうという悪しき習慣ですね。

この記事を読んで、「囲い込み」による被害を予防できた人が増えれば嬉しく思います。

本日も、長い文章でしたが最後まで読んでいただきありがとうございました。